詳解 システムパフォーマンスを読む⑳
↓前回分
P.63あたりから
待ち行列理論
キューを持つシステムの数学的な研究
システムをキューイングシステム、それらを束ねるキューイングネットワークとして定義し、
キューの長さや待機時間、使用率といった値を分析する
これらについては色々な書き方が存在するが、例として挙げているのはKendallの記法
3つの要素
到着過程(A):処理が到着する間隔に関する性質 ランダム/固定/ポアソン分布など
サービス時間分布(S):処理(サービス)にかかる時間 固定/指数分布/その他など
サービスセンター数(m):並列で処理(サービス)を進められる数 1~多数
色々なキューイングシステムのモデル
A/S/mとする
M/M/1:マルコフ過程の到着、サービス時間分布、そして1つのサービスセンター
M/M/c:上記のサービスがマルチとなった形
M/G/1:マルコフ過程の到着、一般分布、1つのサービスセンター
M/D/1:マルコフ過程の到着、退化分布、1つのサービスセンター
例)ワークロードを一定時間で処理するディスク
M/D/1を利用する。この際、応答時間は以下の式で求められる
r=s(2-ρ)/2(1-ρ)
r:応答時間、s:サービス時間、ρ:使用率
上記をプロットすると、使用率が60%を超えると平均応答時間が倍となる。
また、使用率が80%を超えると平均応答時間が3倍となる。
以上